イベント概要
海外進出に強い意欲を持ち、将来海外での活躍が期待される国内の短編アニメーション作家を対象に、育成から海外展開までを一体的に支援する「New Way, New World: Program for Connecting Japanese Animators to the World」(NeW NeW(ニューニュー))では、2025年7月に第二期の支援作家の公募を行う予定です。(募集要項等は6月頃に発表予定)
公募に先立ち、NeW NeWでは連続レクチャー企画「NeW NeW コミュニティスクール」を立ち上げることとなりました。本スクールは、国内外の一線級で活躍する講師を招へいし、短編アニメーションをめぐる現在の世界的状況をシェアすることにより、日本国内において知見を共有し、海外展開を目指すコミュニティを形成することを目指すものです。
第1回として「短編アニメーション作家と“成功”」と題したトークを行います。講師はNeW NeW統括プロデューサーの土居伸彰と、コーディネーターの田中大裕(第2部のみ)です。
動画サイトの一般化以降、「映画祭は不要である」という認識を持つクリエイターの数は増えており、現在、ソーシャルメディア上での短尺映像の発信によって全世界的に認知されることが原理的に可能になっています。そんな時代、アニメーションによってオリジナルの「短編映画」を作り、映画祭に向けて発表することはどんな意味を持つのでしょうか?

第1部のレクチャー「短編アニメーション作家にとっての“成功”とはなにか?」では、20年以上にわたり映画祭事業や執筆、イベント企画運営などを通じて国内外の短編アニメーション作品と向き合うことを続けてきた土居伸彰が、短期的・金銭的な観点では「割に合わない」短編アニメーションの制作と映画祭での発表が、数々のクリエイターの長期的なキャリア形成にとって大きな意味を持ちうることを、具体的な実例とともに紹介します。
第2部のレクチャー「短編アニメーション作品の近年の成功例」では、土居に加え、毎年2000本以上の短編作品の応募がある新千歳空港国際アニメーション映画祭でコンペティションの選考に関わる田中大裕を講師に迎え、映画祭を中心とした短編アニメーション界のここ10年の動向と“成功”と見られる作品の傾向について考えていきます。
※本講座はオンラインでの開催となります。
第1部・第2部ともに質疑応答コーナーはありますが、受講申込の際にも事前質問をお受けし、その内容を講義に反映していくことで、内容がより「実践的」になるようにしていきます。
アニメーション作家やプロデューサーを中心に、幅広い興味関心のみなさまのご参加をお待ちしております。
日 時:2025年5月15日(木)18:30スタート/20:30終了予定
会 場:オンライン配信
講 師:土居 伸彰、田中 大裕
参加費:無料
申込方法:こちらのフォームよりお申し込みください。
※ お申込は5月14日(水) 24:00まで
※ お申し込みいただいたメールアドレスに、オンライン視聴URLをお送りします。
事務局:CG-ARTS(公益財団法人画像情報教育振興協会)
講師プロフィール
土居 伸彰
株式会社ニューディアー代表。ひろしまアニメーションシーズンプロデューサー。配給、映画祭運営、執筆・講演等を通じて、世界の様々なアニメーションの魅力を届ける。プロデューサーとしては、国際共同製作による短編作品の製作や、個人作家によるゲームやシリーズの制作も手掛ける。プロデュース作品に『マイエクササイズ』(和田淳監督、インディーゲーム/短編アニメーション)、『みじめな奇蹟』(折笠良監督/短編アニメーション/オタワ国際アニメーション映画祭グランプリ)、『普通の生活』(水尻自子監督/短編アニメーション/ベルリン国際映画祭短編部門銀熊賞)など。NeW NeWでは統括プロデューサーを務める。
https://www.newdeer.net/
田中 大裕
アニメーション研究者。「tampen.jp」編集長。「新千歳空港国際アニメーション映画祭」プログラムアドバイザー、コンペティション各部門選考委員。「毎日映画コンクール」アニメーション部門(大藤信郎賞)選考委員。「文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業」事前選考員。シー・チェン監督作品『鶏の墳丘』日本配給(tampen.jp名義)。シー・チェン日本初個展「Mythos in Ink: A Symphony of Creatures and Contradictions」(CALM & PUNK GALLERY)企画協力。その他、独立系アニメーションの上映、イベント企画・運営、執筆、講演など多数。NeW NeWではコーディネーターを務める。