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ソフトウェアの操作マニュアルを制作する会社として株式会社日立テクニカルコミュニケーションズが誕生したのは1989年のこと。以来、教育・拡販・Webなどのコンテンツ制作やGUI開発、翻訳サービスなど、その事業範囲を大きく広げてきた。そんな同社が今、かかげるテーマは、ユーザーエクスペリエンス(UX)の実現。人財育成は、その鍵を握る最も大きなファクターだといえるだろう。その人財育成に、「マルチメディア検定」をはじめとする各種検定を同社がどのように役立てているのかを中心にお話をうかがった。
マニュアルと聞くと、「面倒だから読みたくない」とか「どこに何が書いてあるのかわかりにくい」と反射的に思われる方も多いのではないでしょうか。私たちが手がけているのは主に専門業務ソフトウェアのマニュアル。官公庁や金融機関のシステムに携われているSEの方々や、病院で医療機器をオペレートされる技師の方々をはじめ、広くご利用いただいています。そのような高い正確性が求められる現場で円滑に業務が行われるためにも、マニュアルがわかりやすく整備されていることは非常に大切です。 マニュアル制作が大きな進化をとげてきたように、教育コンテンツの制作、拡販コンテンツの企画、GUIの開発、翻訳コーディネートなど、私たちが手がけるすべての分野で変革の動きは加速しています。そんななかで私たちは、ユーザーエクスペリエンス(UX)※をキーワードに取り組む方針を打ち出しました。十分な機能と便利さの提供に留まるのではなく、さらに「楽しい」とか「うれしい」と感じていただけるものを提供していきたいと思っています。今はまだ、「これがその答えだ」という形にはなっていませんが、目指す方向は定まっています。従来のマニュアルという概念から大きく逸脱する画期的なものが出現する可能性も十分あると考えています。 実は、マニュアル制作を事業の中心に据えていることもあって、日本語が本当に好き、という社員が多いという特徴が弊社にはあります。内定者が社員と触れ合う機会をつくると、その話題の豊富さに驚くことも多いようです。もちろん、一人ひとり興味の方向はそれぞれでしょうが、知識や技術を伸ばしていきたいという意欲を持つ社員には、可能な限り会社としてもバックアップしていきたいと考えています。 ※ユーザーエクスペリエンス(UXと略記されることが多い)とは、ユーザーがある製品やシステムを使ったときに得られる経験や満足など全体を指す用語である。 ウェブ上での商品販売などソフトウェアやビジネスに関連して使われることが多いが、インタラクションデザイン全般に適用される概念である。(Wikipediaの概要から一部引用) 「マルチメディア検定」をはじめとする各種検定や資格取得も、社員がスキルアップしていくための絶好の機会だと捉えています。UXをどう実現していくかを発想し、構築して、デザインする仕事には、さまざまな観点から深く考察する能力が欠かせません。一つの専門的分野だけで勝負しようとする人財より、専門分野に強さを持つ一方で、広い範囲で知識を有し、俯瞰的に物事を捉えていくことができる人財が必要とされるのです。
マインドが高く、向上心を常に持ち続け、勉強を怠らない……。もちろん、そういう人はすばらしいと思います。しかし、そうでなければいけない、ということではありません。 「マルチメディア検定」は、入社2年目にベーシックを、そして7年目の2011年にエキスパートを受け、合格しました。入社以来6年間、マニュアル制作の仕事に携わってきたのですが、部署が異動してリーフレットやWebサイトなどのコンテンツ制作を担当するようになったことがエキスパート受験のきっかけです。 |
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