SIGGRAPH2007教育プログラムのチェアーであるジャニス・スワンソンさんに、今年のSIGGRAPHについて話を聞いた。
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●テーマは「技術と教育の融合」
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今年の教育プログラムにおける最大の特徴は、子供たち、特に幼稚園から高校生までの児童や生徒、そして教師に、今日のCGデザインについて学ぶ機会を提供することであり、「技術と教育の融合」がテーマだという。
8月6日には、サンディエゴ郡の郡教育局で、約100人の教師にデザインに関するチュートリアルを提供し、SIGGRAPHにも参加できるという。また、展示には3つの特徴的なものがあるという。1つは、"Clicks"というインタラクティブなサイト上で、子供が300以上のゲームを使って勉強する展示。IVIE (Innovative Video In Education) Awardsと呼ばれる上映もある。これは、サンディエゴの学校に通う生徒と先生が作ったビデオ作品を毎日上映するもの。同名のフェスティバルでの入賞作品が、アニメーション、数学、科学、社会問題など10の分野から上映されるという。
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●小学生がSIGGRAPHに参加! 「技術は私たちの生活の一部」
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1階ロビーに設置してある赤いバスも教育プログラムの1つだ。「Wheels On The Bus」というこの名称は、子供向けの歌のタイトルから取っている。ここには5歳から10歳の小学生が作った500のマルチメディア作品が展示されており、教育と技術の融合が見て取れるという。「SIGGRAPHで幼い子供の作品を展示するのは初めてのこと。とても実験的な展示であり興味深いでしょう」とスワンソン氏は話している。さらに7日には、2D、3Dの最新機材を集めたハンズオン形式の「ゲリラスタジオ」にも小学生が勉強に訪れることになっている。
スワンソン氏は学校の教師をしていたころ、たまたま出会ったコンピューターに夢中になり、プログラミングを自然と覚え、生徒たちのためにコンピューターゲームを作るようになった。その後ソフトウェア会社に転職し、子供向けにデザインしたソフトウェアを作るようになったという。
「子供たちに技術を教える際必要なこととは」という問いに対し、スワンソン氏は、「セキュリティーを保つ必要はあるが、ドアを閉ざしてはいけない」という。「コンピューターでつながる世界は、新しい図書館のようなもの。技術は私たちの生活の一部であり、文化であり、将来のキャリア選択やより生活の質を高めるためにも、子供たちは触れていくべきだと思います」と話している。
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