解説
問1.
自宅に遊びに来た子供にいたずらされて、テレビの画像が図1のような表示になってしまった。
図2のような正常な表示に戻すためには、何を調整すればよいか。

【解答群】
ア.色相
イ.コントラスト
ウ.明るさ
エ.音量
【解答】 ア.色相
【解説】
この問題は、カラー画像の表示に関する基本的な知識を問う問題です。表示された画像から行われた処理が推測できることが重要です。まず、音量は候補となりません。コントラストを調整すると画像の明暗の差が変化し、明るさを調整すると画像全体の明るさが変化します。問題では色味だけが変化しているので、正解は色相になります。
問2.
図1のグレースケール画像に対して、図2の階段状のトーンカーブにより階調変換を行った結果、図3の出力画像を得た。施したこの階調変換を何とよぶか。

【解答群】
ア.2値化
イ.ソラリゼーション
ウ.擬似カラー変換
エ.ガンマ変換
オ.ポスタリゼーション
【解答】 オ.ポスタリゼーション
【解説】
この問題は、画素ごとの濃淡変換に関する基本的な用語を問う問題です。与えられたトーンカーブによって変換後の画像がどのようになるか、また変換後の画像から変換に用いたトーンカーブがどのような形をしているかを推測できることが重要です。
図2の階段状のトーンカーブにより階調変換を行い、得られた図3の出力画像を見ると、画素値がとびとびの値になっていることがわかります。このような変換を、ポスタリゼーションとよびます
。
問3.
3画素×3画素の平均化フィルタはどれか。
【解答群】
【解答】 A
【解説】
この問題は、画像のフィルタリング処理について、基礎的な知識を問う問題です。平均化フィルタは、フィルタの係数の値がすべて同じです。また明るさが変化しないように、係数の合計値が1である必要があります。
問4.
図1はノイズの入った2値画像である。このノイズを、膨張収縮処理を用いて除去する処理として適するものはどれか。

【解答群】
ア.複数回、膨張処理を行ったあと、同じ回数だけ収縮処理を行う。
イ.複数回、収縮処理を行ったあと、同じ回数だけ膨張処理を行う。
ウ.膨張、収縮処理を交互に複数回行う。
エ.収縮、膨張処理を交互に複数回行う。
【解答】 イ.複数回、収縮処理を行ったあと、同じ回数だけ膨張処理を行う
【解説】
この問題は、2値画像処理に関する基本的な知識を問う問題です。“A”の文字のまわりにある複数の黒い点(ノイズ)は、膨張収縮処理を用いて除去することができます。
収縮処理を繰り返すと、小さな連結成分を取り除くことができます。その後、同じ回数だけ膨張処理を繰り返すと、消えなかった連結成分はほぼ元の形状に戻るので、結果的に、小さな連結成分のノイズを除去することができます。
問5.
図1は、1個の連結領域を表す2値画像を示している。この黒画素の領域の輪郭形状をチェイン符号によって表現したい。チェイン符号表現は、図2のように8近傍画素への移動方向を0〜7の符号によって表し、輪郭上の点を右まわりにたどるものとる。
図1のP点を開始点とするとき、輪郭のチェイン符号表現として、適するものはどれか。

【解答群】
ア.1,3,3,3,4,6,5,7,6,7,1,0
イ.3,3,4,6,5,7,6,7,1,0,1,3
ウ.1,0,1,3,3,3,4,6,5,7,6,7
エ.3,2,3,1,2,0,7,7,7,5,4,5
【解答】 ウ.1,0,1,3,3,3,4,6,5,7,6,7
【解説】
この問題は、2値画像のデータ圧縮に用いられる画像符号化の1つである、チェイン符号化に関する問題です。チェイン符号は、線画像の端点を開始点として、それから連なる画素に従って,方向コードを並べて表記します。
図2のチェイン符号には、斜め方向への移動を表す符号(1,3,5,7)と水平垂直方向への移動を表す符号(0,2,4,6)があります。
図1の輪郭画素をP点から右まわりにたどる場合に、たとえ水平垂直方向に画素があっても、斜めに移動できる場合はその方向に移動することに注意してください。P点から、右斜め下(1)、右横(0)、右斜め下(1)、左斜め下(3)、...と順番にたどっていきます
関連書籍はこちら
合格者の声

WEB TRIAL TOP
(C)2008 CG-ARTS All Rights Reserved.