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時代に挑む「建学の精神」 日本工学院八王子専門学校


時代に挑む「建学の精神」

 

昨年60周年を迎えた日本工学院専門学校は、1947年の創立以来『世の中にまったくない学科を創っていくんだ』という建学精神のもと社会の進展に対応した新しい教育に取り組み続けてきた。
CGやゲーム、ディジタル映像編集、Webデザインなどディジタルクリエイターの新たな分野をマルチメディア学科という名前で新設したのは、1993年のこと。 現在では、カレッジ制という学科の連携が図りやすい新しい環境づくりに取り組み、6つのカレッジを運営している。

その1つにクリエイターカレッジがある。クリエイターカレッジには、コンピュータグラフィックス科、ゲームクリエイター科、Webデザイン科をはじめマンガ・アニメーション、放送・映画科などがあり、クリエイティブに関わることは技術もデザインもすべてこのカレッジの中で教育が行なわれている。

マルチメディア学科を新設した当初は、どんなことをやればマルチメディアなのかから模索を始めたという。マルチメディアという言葉だけが先行していた時代でターゲットの業界さえ分からなかった。

この業界に入れるための人材を育てようと決まってからは目標がはっきりしてきたと当時を振り返るのは、花島先生。 「CG科では当初、コンピュータ基礎やプログラミングなど情報処理教育的なこととCG基礎を併せて教えることからはじまりましたが、これでは作り手には成りえなかったんです。
CGでモデリングをするためにはデッサンなどの基礎的な造形能力が必要だと気がつかされたのは3年くらいたってからでした。」デッサンを取り入れたことによって作品のクオリティが飛躍的に伸び、デザイン基礎や造形教育がCGには必須であることを体感したと花島先生は語る。
理系出身という花島先生、はじめはコンピュータを使うCGにデッサンが必要なことが全く理解できなかったというが、今では、彫刻や絵画を創り出すように表現するための手段としてCGツールを使いこなすようになることが、CGクリエイターには望ましいことだと考えていると加えてくれた。


進化するゲームクリエイター科
 

マルチメディア科ができて4年目にゲームクリエイター科の講師となった大圖先生。進化の早い業界だけに教育の内容も2Dから3Dへと絶えず教育内容の見直しを行なっているという。
「学生を支援するライブラリーを自分で作成して、できるだけゲームをつくることに没頭させるような環境づくりをしてきました。
まずは動くゲームを創って興味を持たせること、そこからはじめています。」 現在ゲーム業界では、3DCGでゲーム制作ができなければ就職は難しい。2年という短い期間の中でゲーム制作の一通りを身に付けるというカリキュラムには、かなりな工夫が必要なようだ。

同学科の石鍋先生も「学生の数学離れが進んでいる中でいかにモチベーションを維持させて、ひっぱりあげて学ばせて、世の中に送りだすことができるか、仕事に着かせるかことができるかが課題になります。そのために受験という目標があるのはとても効果があるんです。3級合格することで自信がつきますからね。」と教育の難しさを語る。

そんな中、ゲームクリエイター科では、プランナー・プログラマーの両コースともに1年生は3級を全員受験しているという。ゲーム制作の現場ではプランナーもプログラマーも、デザイナーやプロデューサなど、多くの人とコミュニケーションを取りながら制作を進めなくてはならない。用語を含めた基礎的な知識は、その際に必須になるとの考えからだ。



協会発行の「コンピューターグラフィックス」を中心に補足しながら授業
 

最終的にはエキスパート(旧2級)に挑戦してもらいたいとの思いからエキスパート向けのテキスト「コンピュータグラフィックス」を授業では使っている。大圖先生ご自身がゲームの制作現場にいらした経験から考えるとエキスパートレベルの知識は必ず必要になるという。「エキスパートレベルの知識が身についていないと現場に入ることも難しいのが現状です。座標変換や行列など、実際の現場でもプログラミングしないとならないので、とても重要なことなんですよ。」 スタンダードな内容を提供しているテキストブックと、実際のプログラムに関する部分を補足しながら授業を進めているという。

書籍については、他の書籍に比べても内容の深度と網羅性があり、新しい技術も入っているので、教科書としては最適だと思うと語るのは石鍋先生。「エキスパートレベルの書籍ですとベーシック(旧3級)の内容も包括しているので、1年生の授業ではエキスパートテキストを使い、それを補足する形で進めています。 実際に現場で要求されるレベルはエキスパートなので、学生にはエキスパートレベルの 書籍「コンピュータグラフィックス」を学んでほしいと思っているんです。」


カレッジ制にこめた思い
 

プログラミングからクリエイティブ、声優・俳優、放送までの学科をまとめた形となって2008年からのカレッジ制。 ここには1つの作品を学科を越えて、学生同士がコラボレーションできるようにとの思いが込められている。
「学科を超えて、または蒲田校と八王子校という距離も超えてプロジェクトを立ち上げ、いろんな垣根をとっぱらった形でコラボレーションした作品を合同の卒業展で発表したいというのが究極の目標となっているんですよ。」とその思いを花島先生は語ってくれた。
今までは、出来上がった作品を声優学科にお願いして声をつけてもらったりしたことはあったが、そのような共同制作は偶発的に行なわれてきたという。日本工学院では、もっと自主的に1つの目標に向かって一緒に制作できる環境が整ってきたのだ。

昨年のゲームショウでも4月から9月までの半年間で1つの作品を創るプロジェクトを行なったり、TVKの番組「マラソン」のオープニングCG制作を企業とコラボレーションするなど、その動きはすでに始まっているようだ。

 


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