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映画「Surf's Up」のメイキングが実施
2007.08.07

 8月6日月曜日の8時30分から約3時間のハーフコース、「"Surf's Up": The Making of an Animated Documentary(ドキュメンタリーアニメを製作する)」がRoom1ABにて催された。スピーカーはソニーピクチャーズアニメーション。
 早朝からの講演であるにも関わらず、立ち見席が出るほどの大勢の参加者で賑わった。

●ペンギンサーファー界の物語
 映画「サーフズ・アップ / SURF'S UP」は、米国ソニーピクチャーズの傘下にあるソニーピクチャーデジタルのアニメ部門、ソニーピクチャーズアニメーションが製作した。競争激しいペンギンサーファー界で奮闘する将来有望なサーファー、コディ・マーヴェリックの成長を描いた、長編CGIアニメーションである。日本では昨年12月に一般公開している。
 初めに、ソニーピクチャー・イメージワークスのビジュアルエフェクト・スーパーバイザーRob Bredow氏が、ペンギン主役のフルCGアニメーションをドキュメンタリタッチに仕上げるための仕込みや取り組みについて説明、その後に各部門のマネージャスタッフ達により、キャラクターアニメーションと、波のスペシャルエフェクトやレンダリングに関して技術的な説明が展開された。

●アニメの現場にハンディカムを導入
 フルCGIをどのようにドキュメンタリタッチに表現するか−そのアイデアはStep Into Liquid (2003)、The Endless Summer (1966) やSecond Thoughts (2004)といったサーフィンのドキュメンタリ映画から学んだ、という。
 これらは、ハンドヘルド カメラを使ってシューティングしたスローモーションのシーンが多様に使われている。アニメ映画は24fps(フレーム/秒)で作られるが、High Speed Photography(スローモーション)やランプ スピード、ダブルプリントといった他のカメラスピードを用いた。また、現場撮影用のハンドヘルド系のカメラのごとく、今回の作品にて開発したライブアクション カメラ、自称'ハンディカム'カメラにより、アニメーション世界の'現場'にライブカメラを持ち込むことができた。
 つまりキャラクター達をアニメーション世界の現場でリアルタイムに撮影することができる、というもの。また、このハンディカムで撮ったシーンは、各キャラクターの目線によってそれぞれ独特のものがあることが判る。
 Rob Bredow氏の後は、キャラクターアニメーションについて、David Schaub氏から解説があった。 アニメーションチームは、ヘッドと4名のリーダ、そして総勢60名ほどのアニメーター達で構成された。
 キャラクターはペンギン属だけでないが、全てのキャラクターは同一のモデルから形成されているという。
 コース後半は、作品で最大のキーとなる「波」について、CGスーパーバイザーのDaniel Kramer氏、Matt Hausman氏と Danny DImian氏から波のエフェクト、シェーディングの解説があった。波については、6日(木)のSketch"Go With The Flow"でさらに深く追求していくとのアナウンスもあった(Room 6DE, 3:45 - 6 pm)。

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