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NewTek 3D部門担当社長 ジェイ・ロス氏 インタビュー
Light Waveの最新バージョン9.3について聞く
2007.10.11




 NewTek はSiggraph展示会初日の8月7日にLightWave9.3を発表した。3D部門担当社長であるジェイ・ロス氏に新バーションの特徴について聞いた。以下はその要約。

●Lightwave 9.3の特徴と改善点



 Lightwave 9.3は、9.2から間もなく新たにリリースされた。9.2は周りから9.5と呼ぶべきだと言われたほどかなり大掛かりなリリースだったが、我々にとっては9.2にはまだまだ改善すべき点が多くあった。9.2と9.3の間に時間をおきたくなかったので、9.2のすぐ後に次のバージョンをリリースすることになった。
 9.3としての新たな機能はさほど大きなものではないが、バージョン9で紹介した新しいタイプのカメラの機能をさらに向上させ、点や線もレンダリングできるようになり、さらにフォトリアリスティックなモーションブラーでも点や線もレンダーできるようになった。これは前バージョンまでのクラシックカメラではできなかったことだ。すでにこの機能を使ったスリット スキャン タイプのユニークなエフェクトの制作も行われている。
 また、点や線のシェーディングもできるようになり、例えばトラストフレームワークをシミュレーションできる。なぜならLight Waveはチューブやボールを使ってそれぞれのポリゴンのエッジを描くからだ。その結果自然なグラデュエーションのシェーディングを完成できる。フラクション、リフレクションも表現する。
 またいくつかのマテリアルノードも追加した。サブサーフェス シェーディングも改善した点のひとつだ。2つのサブサーフェス シェーディング ノードを追加したが、一つはシグマテュード、もう一つはファストスキンと呼ばれる。それらの2つは非常に早いサブサーフェス スキャタリング シェーダーで、ファストスキンはもちろん人間の肌をシミュレートするものである。シグマテュードは液体、たとえばミルクやワックスの表現に使うことができる。
 ボリュームスタックという機能も追加した。ユーザー インタフェースにはない機能なのだが、Light Waveの過去のバージョンは、例えばカップのリフレクションをコレクトするのにエアポリゴンを使う必要があったが、新機能はそれを自動的に調整し、設定した素材に合わせてカップの中と外の液体と空気のボリュームを正しくレンダリングする。これはLight Waveが開発されて以来、初めて自動的機能として実現したものだ。

●SDKの改善点とPhotoshopプラグイン
 複数のSDKの改善点もある。複数の新たなウィジェット、マネジングコントロール、ネットワークレンダリングのラージプロジェクト、ディレクトリのリアサインメントなどだ。また多くのバグも直した。バージョン9以来、1200ものバグを直したことは誇りに思っている。
 今回はまた、Photoshopのプラグインを発表した。これは3D機能もある新しいPhotoshopCS3エクステンド用のプラグインで、グローバルイルミネーション3Dレンダリングを実現する。Photoshopのレイヤーを使ってライティングのコントロールや、バックグラウンドのイメージにリフレクションを与えたり、必要ならスペシャルイルミネーションレイヤーのペイントもできる。基本的にスライダーとボタンのコントロールで、PhotoshopCS3にさらにコントロールの機能を追加するので、ユーザーは数分で見栄えの良いイメージを制作できる。グラフィックデザインに関わっており、3D制作も必要だが3D専門プラグラムまでは必要のない人々にとって素早く3D制作ができるというものである。3Dの経験が浅い人にもぴったりである。高品質のレンダリングができるが、安価なプラグインなので、3Dにとっつきにくかった人々に3Dをより身近にする製品と言うこともできる。

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