やますき、やまざき
【個展】ししやまざきのおもしろ生ビデオ
(2作品)

調和した色彩表現と独特の感性を持ったアニメーションが目を引く作品となっており、作者の内面に宿る強烈な個性と感性が作品から溢れている。ロトスコープという古典的な技術を使用しつつ新しい作品性と世界観を生み出したのはある種の発明ともいえるだろう。(谷口充大)

個展の応募というのは私にとってもはじめてのことだったので評価が難しかった。ただ難しいなかでも単純にアニメーションというジャンルや作品という形式に縛られずに、アイデアをつなげて作品を作り、それを自分で宣伝し個展という形で成立させるのはすごくバランス感覚の必要なことだと感じている。自分で自分をプロデュースしていくししさんのスタイルは良い意味でとても今っぽく、ジャンル不問の本コンテストでこそ評価すべきプロジェクトだと思う。ちなみに私はこの展示に行くことができなかったのだが、アーカイブサイトとなっているtumblrからは会場の雰囲気をたっぷりと味わうことができた。
(萩原俊矢)

目から、鼻から、口から、耳から…全身の穴から入り込むししやまざき。無限に自己増殖していくししやまざき。ししやまざきに溺れないためには、力を脱いで身を任すこと。ししやまざきのなかを泳いでいく自分なりの方法を見つけること。ししやまざきのように限りなく自由になって、ししやまざきに拘束される感覚を楽しむこと。いま・ここでないと、このようには咲かない花が満開している。その名までししやまざき。
(馬定延)

しし やまざき
東京藝術大学 / 東京藝術大学大学院
アニメーション / 展覧会
作品掲載サイト