第8回学生CGコンテスト
静止画部門優秀賞

ねこふぶき

「ねこふぶき」
小渕 奈央子

福岡デザイン専門学校
視覚情報デザイン科 1年


<受賞コメント>
今回はこんなに素晴らしい賞をありがとうございました。入選すらしないだろうと思ってたので驚きました。
一見簡単に作れそうな作品だし、遊びもまじっているので、こんなにすごい賞をもらっていいのだろうかと恐縮しています。
私の家族にこの作品を見せた時「何か小さい物が散っていてキモチ悪い」と言われました。しかし近づけて見せると、この小さいのは猫だったのか!!と家族一同驚いていました。これを見るときには、皆さんにもこのギャップを味わっていただきたいです。

<講評>
単純な2Dのねこが並んでいるはずなのに、どこか楽しい作品である。タイトルも気が利いていたのかもしれないが、モノクロだけの世界で出せる奥行きと、個々のねこの何ともいえないユニークさが思わず気になる作品である。

朝焼


「朝焼」

田中 彬

東京造形大学
造形学部 デザイン学科 2年


<受賞コメント>
ちょっとした作品でも、思いきって完成と銘打つのは大変な事だと思い知りました。
CGはバリエーションを簡単に増やせます、undoも出来ます。そのため、木彫のような二度と戻れない一刀の繰り返しの製作と比べ、結構ぼんやりと作れます。CGって便利だなあと思っていましたが、いざ作品を出すとなると、完成予想が甘いために、途中、バリエーションに溺れて、何が作りたかったのか分からなくなる事態に陥りました。コンテストで完成を迫られなければ、完成出来なかったと思います。貴重な経験でした。

<講評>
やわらかな朝の光が全体から感じられる爽やかな作品である。絵全体に覆い被さる五線符の存在感の強さが若干気になるが、建物の細かい作りこみも丁寧で、光の雰囲気をうまく掴んで表現されている点が最も評価されたといえる。A4サイズではなく、楽譜のように横長の画面にしても良かったかもしれない。
Flatline Structure Objects


「Flatline Structure Objects」
高野 直樹

日本アニメ・マンガ専門学校
デジタル映像科 2年


<受賞コメント>
賞を取ることを目的にして作っていた訳ではありませんが評価されて大変嬉しく思います。
今後も精進して行きますのでよろしくお願い致します。

<講評>
人間の顔をコンピュータで表現することは、ドットプリンターでモナリザを作り出した時から続いている。この作品も顔と手を、線や矩形という要素で構成した表現力はすばらしい。形状を細かいラインで完成させるにはデジタル技術を用いることが必須で、この作品はそこに意味が感じられる。

摂理の明窓


「摂理の明窓」
中山 雅紀
慶應義塾大学大学院 理工学研究科 1年


<受賞コメント>
僕は大学でCGを研究する傍ら、科学への感動を表現したいと、作品としてのCGを模索し始めました。ゆえに僕の作品には、精神世界的な比喩がほとんどないため、芸術的なコンテストへの出展が、しばしば場違いのように感じることさえあります。しかしそのような中で頂いた今回の賞は、大きな感動と共に、僕に大きな希望を与えてくれました。
CG制作への思いと、CG研究への情熱が、一段と深まったように感じます。

<講評>
オリジナルプログラムで制作された作品は、プログラムに酔うことで作品の完成度が 低い場合が多いのだが、この作品に関しては、作者のセンスと今後の可能性が感じられた。ディテールの詳細な作り込みなど、細かく見ることで色々な世界が見えてくる作品である。目で見える自然界をパラメータで作成して行く面白さを今後も見つめてほしい。

優秀賞 → 佳作→ 最終審査ノミネート作品

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