第7回学生CGコンテスト
アニメーション部門

最優秀賞

波光
「波光」
若生 綾

東北芸術工科大学デザイン工学部
情報デザイン学科 2001年3月卒業
<講評>
自然界に在りそうでいて無さそうな実に不思議な感じがする作品である。感情に訴えかける形状、色の変化はとても素晴らしく、見ていると、有機的でもあり無機的なオブジェが動き続ける空間に引き込まれる。ストーリーで見せるアニメーション作品が多い中でCGメディアの特色を生かし、プログラムで形を作る手法を用いた現象系作品の秀作である。昨年の静止画の発展形としての出品も評価できる。


優秀賞

T Pass Filter
「T Pass Filter」
小林 和彦

東北芸術工科大学デザイン工学部
情報デザイン学科4年

-
<講評>
文字のみをこの世界から抽出して映像化すると、街はどのように見えるのだろうかという論理脳を使って考えさせられる知的映像作品に仕上げたところがユニークである。文字だけの作品の場合に、ともすると硬いイメージになりやすいのだが、自動販売機のあたりなどの作り方には作者の細かい配慮が感じられる。

Sound of kitchen
「Sound of kitchen」
小野村 崇

東日本電子商科専門学校
ゲームマルチメディアコース2年
<講評>
ごく普通の台所が舞台で台所用品を楽器に見立てて演奏させるほのぼのとした作品。パターンとしては良くあるが、音と映像とをうまく合わせていて、楽しい雰囲気を出している。とくに大根を切っていく辺りのセンスがよい。「いかにもアートしています」という気負いのない点も好ましい。

Legacy
「Legacy」
柏原 剛

大阪芸術大学大学院
芸術制作研究科造形表現V二回生
<講評>
作者自身がピアノを弾き、それに正統派の具象CG映像が重なるこの作品は、空中に浮かぶ音符や鍵盤と音の合わせ方が気持ちよく、作者が失った愛犬への思いを込めて制作したという気持ちが伝わってくる。透明感やすがすがしさが余韻として残る好作品である。