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SIGGRAPHの開催内容を紹介する Overview Sessionが開催
2007.08.07

●ACM SIGGRAPH会長がアジアでのSIGGRAPH開催を発表
●第二回2009年は横浜で開催 Chairは稲蔭慶応大学教授に




 SIGGRAPH開催の初日である8月5日、各イベントの概要を発表するOverview Sessionが開催された。会場となったInternational Resorce Centerには各部門のChairが次々に登場し、今回の目玉やその目的を説明した。
 冒頭、ACM SIGGRAPHの会長であるスコット・オーウェン氏が登場し、アジアでのSIGGRAPH開催を発表した。SIGGRAPHはこれにより、来年からアメリカ国内とアジア地域での計2回開催となり、同時に、これまでSIGGRAPHと同様、夏に開催されていた欧州のCG学会「ユーログラフ」は春季に開催されることとなった。
 今回の決定の背景には、アジアでのCG研究やコンテンツ利用が盛んになっていることがある、と氏は説明。開催場所は持ち回りで、来年2008年12月は、シンガポールで、マレーシア出身のイー・ヨンツイィー氏がChairとなり開催される予定。翌年09年は驚くことに日本での開催となった。神奈川県横浜市のみなとみらいにある「パシフィコ横浜」で開催する。大会委員長であるChairについて、オーウェン会長は、稲蔭正彦慶応大学教授であると述べ、会場にいた稲蔭氏の夫人である内山博子女子美術大学教授に対し「これまで以上に忙しくなって大変だけど、がんばってください」と声をかける和やかな場面があった。

●映画の話題作が目白押し
 今年のスペシャル・セッションは、映画の話題作を取り上げる。初回が6日(月)18時からの「HAPPY FEET」。アニマル・ロジック社がパイプラインなどについて説明する。7日(火)8:30から10:15は「Transformer」。SFXスーパーバイザーとアニメーション監督が登壇する。同日、18:00-20:00は「シュレック」。ストーリーボードを公開するという。8日(水)13:45-15:30は「スパイダーマン3」。パーティクルを使ったサンドマンなどについて解説する。登壇するのはVFXスーパーバイザーのスコット・ストカダイ氏。チェアは、ジェローム・ソロモン氏。
 論文発表が行われるペーパーは、マーク・レボイ氏がチェアを務める。今回は455の応募(個別の著者は416人)、審査に関する委員会はSIGGRAPH最大の54、レビュワーは701人と、ネットのBBSへの書き込みでレビューする外部レビュワー1966人。審査を通過したのは108本で、その割合は23.7%。分野別に見るとIMAGINGが約1/3を占め、うち19本では「COMPUTATIONAL PHOTOGRAPHY」に関連するもの。レボイ氏は席上、このうち2本の論文を紹介。例えば、通常、写真を横に引き伸ばすと均等ないびつさが見えるが、COMPUTATIONAL PHOTOGRAPHYによれば、画像のサイズを変えながら見た目を極力保持することができるのだと説明した。

●32時間アニメ制作競技「FJORG」が開催
 今回が初開催となるのが、アニメーション制作コンテスト「FJORG 」(6日9時-7日17時)。当初はスペシャル・セッションの一部として企画されたが、より多くの観客を集めるため、単独のイベント開催となった。これは、公募から選ばれた15チームが、32時間で最低15秒のアニメーションを制作するもの。日本からも2チームが参加し、8日夕方には表彰式が開催される。外にディスプレーされたモニターからも制作状況を見ることができる。なおこの「FJORG」という単語、チェアのパトリシア・ベックマン氏によれば、「金属でものを作る」という意味で、読みは「フォージ」だという
 エマージング・テクノロジーは23作を展示。有効応募数80から選出されたもので、展示の約半数は日本のもの。今年は新たに招待形式の展示を行い、これまでSIGGRAPHではあまり扱われなかったディスプレー関連を取り入れたという。チェアは三菱電機のキャシー・ライアル氏。

●REDで撮影した4Kデジタルシネマを上映
 アートギャラリーのチェアはビブカ・ソレンソン氏。今回はグローバルアイをテーマに、世界各地のCGアートを展示している。
 コンピューターアニメーションフェスティバルのチェアはポール・デベベック氏。プログラムの概要は、プロデューサーのトーマス・ペレーラ氏から紹介された。今回は、innovation、excellent、representationを基準に審査された。今回は、#24で行われる通常の上映に加え、#25ではソニー製プロジェクター「SXRD」を使った4k(4096×2160)プロジェクションシステムを用意。NAB2007で上映され話題になったピーター・ジャクソン監督の4Kショートムービー「Crossing the Line」も上映される。なお同作品は、撮影にRed Digital Cinemaという新鋭企業のデジタルムービーカメラを使い、ニュージーランドで行われた。

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