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オートデスク 日本語デモンストレーションを実施
2007.08.02

 オートデスクは、SIGGRAPHの機器展示会場で、同社が提供する最新のテクノロジーを紹介する。 ゲーム、フィルム、デザインビジュアライゼーションの各分野において、オートデスクツールを使用してアイデアをカタチにしているプロフェッショナルによる、オートデスク・ユーザデモも実施する。さらに、ブースでは1時間、日本語によって、最新情報を紹介する日本語デモを実施する。

[日本語デモンストレーション]
 SIGGRAPH 2007 オートデスクの見所を、1時間に凝縮して日本語でデモを行う。予約不要。

場所:オートデスクブース # 703
日時:8月8日(水)16:00-17:00

[マスタークラス]
 Autodesk Maya、Autodesk 3ds Max、Autodesk MotionBuilderソフトウェア製品とワークフローのマスタークラスが開催される。2つの部屋でそれぞれ3ds maxとMayaに関するテーマを約1時間30分ずつ3日間にわけ、セッションが予定されている。それぞれのテーマについて紹介するのは、オートデスクの担当者のほか、映像プロダクション、ゲーム制作会社で活躍するクリエイターたちが数多く出席する。  
 (詳細はhttp://www.autodesk.com/mini-sites/siggraph2007/classes.html#menuを参照)

場所: San Diego Marriott Hotel & Marina
333 West Harbor Drive
San Diego, California 92101 USA
San Diego Ballroom
Salon A - Schoolroom 180
Salon B - Schoolroom 300
日時:8月6日(月) 〜8日(水)、9:00-19:00


■バイスプレジデント 来日インタビュー



 SIGGRAPH開催を約1カ月後に控えた7月半ば、オートデスク メディア&エンターテインメントのワールドワイドセールスを担当しているバイスプレジデントMartin Vann(マーティン・ヴァン)氏が来日した。03年にオートデスクに入社してからの4年間、Vann氏は、メディア&エンターテインメントの収益を大きく拡大してきた実績を持ち、また氏はAliasの統合をリードした執行役員の一人だ。
 Vann氏はSIGGRAPH2007を前に、ソフトウェアを中心としたオートデスクの現状について説明してくれた。下記は、その概要。

 Autodesk 3ds MaxやAutodesk Mayaをはじめとしたオートデスクのソフトウェア製品群は、4つの市場を保持しています。それは、エンターテインメント、建築、エンジニアリング、製造業となります。これら4つの市場を背景に、ここ数年で13%〜15%の売り上げ率の伸びを果たしており、今後にかけても、ますます成長していくものと予測しています。
 その成長を助長するものに、「2Dの世界から3Dの表現への移行が加速されている」という事実があります。そしてこの傾向を実現するものが当社のツール群です。

 エンターテインメントの世界を例にあげますと、ハリウッドのスタジオをはじめとしてSFXの多様化が進んでいます。むしろ、SFXを施してない映画の数をあげるほうが困難となってきました。
 そして、最近の傾向として、ハリーポッターの映画にも見られるように、映画とゲームがコラボを組み、コンテンツを共有するということです。これを支えるのは、アセットマネージメントによるシームレスな制作環境です。
 TVやCMの世界も同様で、CGとの合成など、よりクリエイティブな作品が求められています。現代では、それに加わってWebの世界でもクリエイティブな作品が増えており、CMでは視聴者の確保という点においてもより一層魅力的な映像の制作ニーズが高まっています。

 オートデスクでは、18カ月前にAliasを買収することによって、以上のような傾向に適合した制作環境「2D作成-3Dアニメーション-2D合成」を実現する体制を整えました。

 よく耳にするのが、3ds MaxとMayaは同じ3Dアプリケーションとして1つに融合されるのかという質問ですが、両ソフトとも、それぞれの得意分野というものを確立し、またそれぞれの特徴的な機能というものがあり、それをうまく活用しているそれぞれのパワーユーザーも多く存在します。例えば、3ds Maxは、オープンスタンダードによる多彩なプラグインが存在し使い勝手がよいこと、Mayaは、柔軟なスクリプト機能を搭載しているので、いかなる複雑なパイプライン制作環境にも対応できること、などがあります。
 今後の強化点としては、スタイルや言語の共通化など、さらにアプリケーション間のインターオペラビリティーの向上に努める予定です。
 SIGGRAPH2007では、これまでの開発強化の結集として、さまざまな向上点をお見せすることができるでしょう。そのような点からも、本年度のSIGGRAPHでは、今までには見られないほどの大がかりなショーを予定しています。展示やデモだけでなく、ユーザーグループミーティングなど、ユーザーにとって有益なイベントも大々的に開催する予定です。


■Maya8.5について



 今年春に日本語版が発表された「Autodesk Maya8.5」では、広範囲のダイナミックエンティティをインタラクティブにシミュレートするパーティクルシステム「Maya Nucleusソルバ」が搭載された点が大きな特徴。また、このほかの主な特徴、強化点として、次のような点が上げられている。

 ・異なる布地が触れ合うような複雑なシミュレーション
  が可能なMaya nCloth搭載
 ・mental ray for Mayaの操作性向上
 ・CgFXハードウェアシェーダーサポートの改善
 ・モデリング編集機能の強化
 ・キャラクタリギングをはじめとするアニメーション機能
  の強化
 ・MELに加えPythonスクリプティング言語の統合

 またMaya HairやMaya Furも大幅に機能向上を果たしている。
 さらに今回、マルチバイト文字列を処理できるようにアーキテクチャが書き換えられ、ユーザインタフェース、ナビゲーション、注釈などが日本語化されているなど、日本のユーザー向けの改善も大きな特徴だ。単一バイナリーによるメニュー表示言語の切り替え(日本語/英語)が可能で、出力データは日本語版、英語版両方で共有できる。プラットフォームはWindowsとMacの両方に対応している。さらに、Intelベースの Macintoshコンピュータがユニバーサル バイナリ形式でサポートされたことから、Intel版のMac OS上でも日本語版Mayaを使用することができる。
 日本語版特有の機能としては、日本語フォントを使用により日本語のフライングログや日本語3Dテキストオブジェクトの作成が可能となったこと。また、日本の樹木を含む数多くのブラシが追加され、竹、桜、けやき(公園、街路樹)、稲(夏、秋)など日本の特長的な樹木をペイントエフェクトで描くことができる点などが上げられる。


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