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論文:進化を見せるデジカメ高画質化技術
2007.08.07

 SIGGRAPHの論文に、デジカメ撮影画像の高画質化が現れて久しいが、今年もこのテーマの論文が採択されている。6日朝のImage Analysis & Enhancement(画像解析と強調)セッションで発表された「Image Debluring With Blurred/NoisyImage Pairs(ブレおよびノイズのある画像の組合せからのブレの除去)」では、非常に良好に手ブレを除去する技術が報告されていた。
 香港科技大学とMicrosoft Research Asiaの共同発表であるこの論文では、通常感度かつ低シャッター速度で撮影したため色は得られているがブレのある画像と、高感度かつ高速度で撮影したためブレてはいないがノイズが多い画像の二つから、ブレの無い画像を構築するという研究である。昨年までの論文では、特殊なシャッターで撮影した一枚の写真からブレを除去するものはあった。しかし、ブレと色合いの修正を同時に行うものは、この論文が初めてとなる。
 論文では、2枚の写真から良好にノイズと手ブレが除去される様子が示された。また、単純に処理を行なうと輝度の差がある部分に「縁」が現れる。これを除去する方法も示され、単なる原理検証以上に研究が進んでいることを見てとれた。
 米Microsoft社は、同社の研究部門であるMicrosoft Researchのアジア部門を中心にデジカメ写真画質改善に関連した研究を複数行っている。ごく近い将来に、同社からデジカメ写真関連の高機能ソフトウェアが発売されると期待されているのは、このような研究が行なわれているからなのだ。

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