Q&A

- 募集作品は、CGのみですか?
学生CGコンテストは、2011年にリニューアルを慣行し、CGをCampus Geniusと読み替えて、アート、デザイン、アニメーション、映像、マンガ、ゲーム、アプリ等、あらゆるジャンルの作品を募集しています。既存のジャンルに捕らわれない、様々な作品をお待ちしています。もちろんコンピュータグラフィックス作品も歓迎しています。

- 最先端の技術を駆使した作品しか応募出来ないのですか?
最先端の技術を駆使することにチャレンジしている作品も歓迎していますが、新しいテクノロジーやメディアに対して批評的な視点で取り組んでいるような作品も同じように歓迎しています。決して最先端だけではありません。

- インタラクティブアートやガジェットなど映像作品でない場合はどのようにネットで応募すれば良いですか?
作品を紹介する映像を制作してYouTubeやVimeoなどの動画共有サービス等にアップロードしてください。映像作品ではありませんので、映像の出来映えではなく、作品をしっかりと見させていただきます。

- 演劇やパフォーマンスなどの応募のコツはありますか?
作品の映像を動画共有サービス等にアップロードしていただくほか、シノプシス(あらすじ)や戯曲をお送りいただく等、作品の全体を伝える工夫をして下さい。

- ゲームは体験した上で審査していただきたいのですが?
ゲームやアプリ等はダウンロードして体験出来るようにしてください。実際に体験した上で審査させていただきます。しかしゲームやアプリは熟練するまで時間がかかりますので、作品の全容やポイントをアピールする作品紹介映像があればアップロードすることをお勧めします。

- グラフィックアート作品を展示されているイメージで評価してもらいたいのですが?
Flickrやpixivなどの静止画共有サービスに作品画像をアップロードするだけでなく、実際に作品が展示された写真等があれば併せてアップロードしてみてはいかがでしょうか?あえて映像で見せるという方法もあるかもしれません。

- 3D作品はどうしたら良いですか?
現在、YouTubeが3Dアップロードに対応しています。もしアップロードできない場合は、2D仕様でアップロードして頂ければ審査致します。

- 小学生ですが、応募できますか?
ぜひ応募してください。学生CGコンテストの最年少受賞者は、小学6年生です。

- 美術大学以外でも、応募できますか?
学生であれば、問いません。工学部、専門学校、小中学生、学生が主体となって制作された研究室のプロジェクト等も対象です。

- 作品のアップロードの方法がわかりません。
応募方法ページをご覧ください。

- Webで限定公開をする場合、審査に影響しますか?
公開設定による審査への影響はありません。限定公開の場合は、パスワードを忘れずにお知らせください。

- 本名を知られたくありません。
本名と併せて、作家名、ニックネームをお知らせくだい。受賞発表や審査の中継など、ニックネームで行わせて頂きます。

- 出したい作品がたくさんあります。どんな作品が通りやすいですか?
多くの作品をご応募ください。どんな作品が通りやすいかはお答えできません。

- ネット環境を使ってのプレゼンテーション能力とは、どういうことですか?
作品の種類や分野に関わらず、ネットを通して自分の作品を伝える機会が増えています。実際に自分の作品を見に来てもらったり、体験してもらったりするためには、ネット環境をうまく使って自分の作品の魅力を最大限に伝えることが求められています。応募方法ページや Q&Aに載っていない方法でも大丈夫です。身の回りにあるネット環境を使って、あなたの作品を魅力的に伝える方法を考えてみてください。

- 既にエントリー済みの作品を修正したいのですが、できますか?
可能です。もう一度アップロードした上、エントリーをし直してください。

- 音楽用許諾を取りたいのですが。
自分の作品に好きなミュージシャンの音楽を使いたいということもあると思います。 JASRAC のウェブサイトにコンテストに応募する際の方法等も書かれていますので参考にしてください。

◎動画共有サイトにアップロードする場合
http://www.jasrac.or.jp/network/index.html
ミュージシャン側に許諾がとれていて、 JASRACと契約をしている動画共有サイトにアップする場合は、きちんと手続きを踏めば楽曲の利用可能です。個人で非商用目的であればストリーム方式で1曲/月額150円です。

◎DVDを制作する場合
http://www.jasrac.or.jp/info/create/video.html
こちらは計算シミュレーションも出来ますよ。6分の楽曲を作品に使用し、私個人でコンテストに応募する非商用の DVDを10枚程度作成したとすると1,365円です。

なお、ミュージシャンが JASRAC に登録されているかどうかはこのサイトで確認出来ます。
http://www2.jasrac.or.jp/eJwid/

- 審査員の皆さんはどのような作品を期待しているのでしょう。
学生CGコンテスト、キックオフミーティングでの「どんな作品を期待していますか?」の問いに対するコメントを抜粋しました。
キックオフミーティングの番組配信の記録はこちら

▼審査員

原田大三郎 (映像作家/審査員長)
今年は評価員のグループをアート系とエンターテイメントに分けて、作品をもっと出しやすくなるようにしていますが、その結果が出ると良いと思う。アートとエンターテインメントが両立しないように言う人は多いけれど、個人的には、アート性が高くて、エンターテイメント性も高い作品もあると思っています。そんな作品も期待したいです。

四方幸子 (キュレーター)
今、天才は出にくい時代。でも才能を発揮できるチャンスは高くなっている。日本では出る釘が打たれやすくて大変で すが、自由に感じて表現しても良いのです。プロジェクトのように作品の形態をとっていないもの、未分化なものや、実験であったとしてもビジョンとか可能性があるのならば、評価したいと思っています。まだ早いとか無理かなとか、遠慮などせずに応募してくださいね。お待ちしています!

水江未来 (アニメーション作家)
この審査会の中での僕の役割はアニメーション作品を発掘することだと思う。世界で戦える作品を評価したいです。僕は「学生作品」という言葉が、学生にしては良くできているという、少しネガティブなニュアンスで受け取られているような気がします。しかし、学生作品というのは10代の終わりから20過ぎの学生の頃にしか表現できないという熱量があるものなので、30代や40代には表現出来ない作品を期待しています。

高須正和 (チームラボ/ニコニコ学会β)
見ていてわくわくする、未来が見える作品をいっぱい見たいです。未来が見えるっていうのは、何かの問題を解決していたり、問題そのものがなくなるような、新しいイノベーションがあるということだと思います。また、作っている本人がすごく楽しんでいて、見た人も思わずクスッと笑ってしまうようなものを見ることができたら、僕は幸せです。

豊嶋勇作 (プロデューサー/デジタル・フロンティア)
時間なり、人手なりが、ぶっ込まれた、腕力勝負の作品を見てみたい。学生には、そいうことに挑戦して欲しいと思っています。専門学校や大学でグループ作品を作っている人がいると思うのですが、誰かが束ねて、50人で30秒のものを1個作っても良い。プロダクションでいう、工数を尋常なくかけられた作品で、驚かせて欲しいです。

▼評価員(第1グループ)

土居伸彰 (アニメーション研究・評論)
学生CGコンテストでこれまで審査をしていて、日本の学生によるアニメーション作品には、海外の映画祭の評価軸では対応しきれないようなユニークさがあることに気づきました。なので、海外で僕が作品を紹介する際には、学生CGコンテストで知ることになった作品を意図的に入れています。海外の映画祭シーンに地殻変動を起こしたいと思うからです。だから、これまで受けた評価などは気にせず、とにかくたくさん出して欲しいですね。

馬定延 (メディアアート研究)
みなさんに期待しているのは多様性です。専攻や分野などの区別によって普段は一緒に並べられることのない多様な作品との新しい関係性の中で、自分の作品の本当のユニークさ、自分の色というのを発見できる、そういう機会としてみなさんに
活用して頂ければと思います。

▼評価員(第2グループ)

小村一生 (プロデューサー/ワンオアエイト)
僕は見た目のクオリティはあまり気にしていません。たとえ格好悪くても、触ったり、見ていると面白くなるインタラクティブな作品がたくさん来てくれると嬉しいです。まだ見ぬエンターテイナーに期待しています。

武田俊 (ディレクター/KAI-YOU)
最近、ポジティブな表現と、より広く届く表現というのが混同されている気がしています。世界を肯定しようが、否定しようが、それが外に向かって広がりのある形で、どうしても作らなくてはいけなかった作者の意図を感じることができれば、ネガティブであるかポジティブということは関係なく、多くの人に見られる力を持ったものになると思っていますので、世に届けられるべくして出てしまったというような作品を見たいです。

谷口充大 (ディレクター/テトラ)
プレゼンが出来なくて、話がうまく出来なくても、作品だけで勝負してくるような作品も評価したいです。僕のようなエンターテインメントの仕事をしている人間が評価員に入ったことを重視して、その立場からエンタ向けの作品を選びたいです。エンターテインメントの定義もあいまいですが、そういったところをプッシュしてあげたいと思っています。

萩原俊矢 (ウェブデザイナー)
Webを使った作品や、プログラミングを使ったものはもちろん大歓迎です。また、インターネットが多様化してきているので、作品未満の作品、これから作品になる可能性のあるような領域を、ぜひインターネットを使ってうまく発見して、送ってきてもらえると楽しいですね。

▼当日欠席された2名の評価員(第1グループ)からのメールでのコメント

谷口暁彦 (作家)
これまで評価委員として多くの作品を見たり、審査の過程に関わって来て、今僕が期待している作品とは、「大賞を取らない/取りそうにない作品」ですね。審査のプロセス上、大賞を取る作品は、多くの人の評価を集めた作品なわけですが、それって裏返して極端に言えば、多くの人の価値観の平均したとこで選ばれちゃってる作品というか、多くの人に理解できてしまうほど平凡で単純な作品とも言えるわけです。本当に前衛というか未来を先取りしたようなマニアックな作品は今はまだ多くの人には理解されない作品なはずです。だからそれらは「大賞を取らない/取りそうにない作品」になるわけですね。僕はそういう作品のほうに価値があると思うし、そういった作品は審査後も記憶に残っています。こう考えると、大賞を取る作品が一番「ダサい」感じもしてきますね。なのでみなさん大賞なんか狙わずに(狙って取れるもんでもないですが)、自分の得意な狭いとこビシビシついてくる作品送ってきてください。

渡邉朋也 (作家)
評価員としての作業を始めるまでは、毎年送られてくる数百もの応募作品の記録映像に目を通すという苛烈な現実を前に軽く鬱屈した日々を過ごしていたのですが、やってみたら全然シンドくなかったです。杞憂でした。なので、とくに「どういう作品」というのは無いです。作品としての自律(自立)性が危ういくらいのものでもガシガシ応募してください。たとえば、日常生活でよく分からない単語に出くわした時、よくブラウザの右上にある検索窓にその単語を打ち込み、検索したりしませんか?学生CGコンテストは、そういう感覚で応募すべきコンペティションです。Googleほど反応は良くないかもしれないけれど、それでも結構な割合で、あなたの作品のためだけのねっちりとしたコメントを返します。さあ、いますぐブラウザを起動しましょう。

※ミィーティングでのご発言を元に、コンパクトに掲載するために事務局で編集を加えています。