SUSHI パフォーマンス

いわゆる「フラッシュモブ」の一種として捉えられる作品だと思う。それでもこのパフォーマンスは、そのモチーフが「寿司」であるという点と、そこにこめた作者の思いにおいて、他のくだらないフラッシュモブよりも優れたものだと言える。「お寿司はおめでたいときやお祝いの時、またお葬式等、人生の節目に食べるごちそう」だからこそ、「東京タワーや雷門、エッフェル塔など」の記念写真を撮るような特別な場所でパフォーマンスが行われてきた。自分自身の「寿司」の特別な時間の経験と、偶然そこでパフォーマンスを見かけた誰かの特別な時間を結びつけるためにそれは「寿司」である必要があったのだ。衣装も、寿司のネタとシャリとなる部分が一見普通の服の中に巧妙に隠されていて、それが都市の中でゲリラ的におこなうパフォーマンスであることとも関係していて、まさに飯テロ的。
(谷口暁彦)

平本 瑞季
武蔵野美術大学
パフォーマンス
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