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第14回 受賞者の声

第14回 受賞者の声 横田将士
   
Q 学生CGコンテストへの応募のきっかけは?
A

『いくえみの残像』という3年生の時の作品で、応募を考えていたんですが、CGではないという事でその時は止めました。
そしたら、去年同じ大学の坂元友介さんの「//蒲公英の姉」という作品が入賞していたので、なんだ出せば良かったと思って今年は出しました。 それでも、やっぱり直前まで悩んでいましたが、「CGじゃないからはじかれたとしても出してみよう」と思って出しました。

Q

応募する時受からない事もあるわけだけど、それでも受けようと思うのはなぜ?

A

それは経験値からで、2007年のアミューズアートジャムがあるんだけれど、それは立体やインスタレーションが中心の作品で、純粋な映像は少なくて、自分は畑違いかなと思っていたんだけど、審査委員の森本千絵さんに見てもらいたかったという思いがありました。で、僕の作品は映像が出来上がる時に、立体物も出来上がっているんですけれど、それはあくまで映像を作る時に結果的に出来たものなので、そういう場に出して良いものか悩んでいました。 それでも、今日出さないと間に合わないという日に応募用のファイルと証明写真と展示プランを作って出したんですよね。その結果、賞をもらう事が出来たので、出さないという選択をしなくてよかったなと思いました。そういう経験があるのと、前回の学生CGの時みたいに出せば良かったという想いはしたくなかったので、今回の学生CGは出す事にしました。

Q

その時賞を取ったという事はどうでしたか?

A

やってみないとわからない。他の作品は、展示されている時にすごく強度があったので(元々展示する事を目的とした作品だから)その中で自分の作品が展示される事は恥ずかしかった。
だけど、ドキュメンタリー性があってその危うさが良かったと言ってくれる人が多くて、自分が思ってる作品の見え方と、他人の自分の作品に対する見方が全然違うなと改めて思って、作ったんだから外に出して行かないとフィードバックを得られないし、認知もされて行かない。だから、怖がっていては何も出来ないなと改めて思いましたね。

Q

公募に出した事は、横田さんにとってどういう意味があるのですか?

A

『いくえみの残像』を作った時に、先生が出した方が良いって言ってくれたので出してみたんだけど、ビックリする程ほとんど落ちなかったし、自分の作品を知って行く人が増えていく事も嬉しかった。だから積極的に出して行こうと思ったのは、前作が周囲の色んな人に良いと言ってもらえたからで、それが今の仕事につながっているから、改めて出してよかったなと思っています。

Q 『いくえみの残像』で賞を取ってからどういう過程で、今作に至りましたか?
A

毎月『いくえみの残像』がどかで上映されていて、その度に色んな人からの声が届いてくるので、なかなか次の作品に向かえずに、半年ぐらいかかりました。 こうすれば完璧だった、とか、もっとこうして欲しかったという人がすごく多くて、そういう時に自分のさじ加減とのずれを感じて、またそういう声を気にする自分もいたので、そういう状態では作れないなと思っていたんです。そういう自分を追いやる為に、その当時からあった『記憶全景』のアイデアをとことん考えてから作りました。

Q 『記憶全景』を作り始めた動機は何ですか?
A

あまり論理的に考えて作品を作るタイプではなくて、完全にイメージ先行型なので、ポンって浮かんでくるんですね。こうやったら面白いとか、今回こうやったから、次こうしよう、みたいな事をあまり明確に考えてるわけではないんです。自分の中で出て来た映像を形にして行くという形で進めて行きます。
『記憶全景』は、昔セルフドキュメンタリーを作っていたときに撮った映像の中にあった、あの映像がきっかけになっているんです。(記憶全景の最初に出てくる親子のカットの元映像)なんかそれだけは好きで、たまに見ていたんです。なぜ、この映像が好きなんだろうって思った時に、風景は奥行きが大事で、遠くに空があって、塔があって、森があって、親子がいて、カメラを構えている自分がいて、そういう距離感が重要なんじゃないかなと思うようになりました。平面の中で奥行きは感じる事は出来るけど、その場の空気感とは全然違っていて、じゃあ映像の中に収まっているものが理解出来ないんだけど、現場にいた時みたいに映像を立体化させたら、なぜ自分がこの映像が好きなのか理解出来ると思ったんですよね。
だから『記憶全景』は、ある風景にずっととどまり続けて悩んでいたら奥行きに行き着いたんですね。浮かんできたものは何だろうって考えてみるところからですね。

Q 受賞した事についての感想を聞かせていただきたいのですが。
A

初めて一番大きい賞をもらって、単純に嬉しかった。映像ではない他の分野の先生からも評価された事が嬉しいし、メディアアーティストや写真家、キュリエイターもいるなかで、一番をもらえたことは良かったです。
これまでは一人で作る事が多かったんだけど、初めて同世代の作家の人と一緒にやろうと思えました。特に岡本くんとの出会いは大きくて、今後も交流を続けて行きたいと思った。自分は絶対に作れない作品だけど、お互いがお互いをほめ合える好きな作品。作品を一緒に作るんじゃなくて、コミュニュティみたいな形でお互いに話しながら出来ないかなとか思っています。
あと、クリエーターの方から学生CG獲った事を知って声を掛けてもらえたりした事はすごく嬉しかったですね。
作品を良いって言ってくれる人が多くなってきて、前に出て行こうっていう勇気をくれたというか・・・、自分の作品をどこかロクでもないと思っている部分があるんだけど、こういう賞を取ると自信になるので、外に出て行く上ではすごく大きな賞だなと思いました。

Q 今後の活動はどう考えていますか?
A

純粋なオリジナルな作品と、食べる為の作品があって、完全オリジナルのものにはお金は出ないですね。今、一つクライアントワークで作っているものがあるんだけど、そういう時でもイメージが湧いてきてそれを形にするようなプロセスをとりたいと思ってるんです。でもどうしてもそうはいかなくなるなっていう時がくるだろうなって思っていて、そうなった時には今までやってきた事が生きてくると思います。とりあえず、今までやってきた事は全部嘘無くやってこれて、少しのお金だけどもらえているので、時間がかかってもそうやって食べるようになって行きたいですね。

Q

横田さんから、今後の学生CGを受ける人たちにメッセージはありますか?

A

形にしなければ意味はない、ですかね。
みんな等しく悩んでいるけど、悩んだものを形にして行かないと何にもならない。自分の周りにも何も作らないで卒業して行く人もいたんだけど、評価されようがされまいが、悩んだものをしっかり形に残したら次に作ろうと思える機会が来ると思う。だから、一度だけでもいいから最後まで作ったら、それが評価されるかもしれない。僕の場合は、『いくえみの残像』だったから、苦しくって苦しくって、。でもその経験があるからこそ『記憶全景』が出来たんです。


 
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