第8回学生CGコンテスト
インタラクティブ部門佳作
テイスティング ミュージック

「テイスティング ミュージック」
水谷 理人、上野 良平

国際情報科学芸術アカデミー
アートアンドメディア・ラボ科 卒業


<講評>
「実際にあるといいな」という物欲を刺激する作品である。Ipv6が本格的に普及すると、家電をはじめインテリア関係の什器までpc的機能を充実していくであろうが、その際のインターフェースの有り様の一方向を示唆する作品になっている。どこに座っても曲名が見られるレイアウトにしたらなお良かった。


abyssal vision


「abyssal vision」
[http://www.iamas.ac.jp/~2106-01/abyssal/]
山本 努武

情報科学芸術大学院大学 メディア表現研究科 2年


<受賞コメント>
このたびはすばらしい賞をいただきましてありがとうございます。この作品は開かれたweb空間の中に構築されたひとつの閉じた世界を周遊し、その中に住む人々の個人的視野に次々に乗り移っていくというものです。このような世界理解を通して、私たちをとりまく日常をとらえなおすことを目標としました。今後もデジタルならではの技法を使い、仮想空間に反転した日常を描いていきたいと思います。

<講評>
自分が外界に向ける眼差しと、他人が自分に向ける眼差しをスキップしていくというアイデアを評価した。眼差しの交錯を手法としたことに対し、人影をシルエットにしたのがよい効果を生んでいる。見ただけでコンセプトが分かるようにインターフェイスを工夫すると評価が上がるだろう。

Tensegrity Organism


Tensegrity Organism」
三屋 真弘

富山県立大学大学院
工学研究科 博士前期課程 機械システム工学専攻 2年


<受賞コメント>
CGに関わる者としてこのような大きな賞を授賞できたことは本当に嬉しく、大きな自信と励みになります。ありがとうございます。
今回賞を頂いたものは、元々研究で作成していたプログラムに手を加えたものであり、分野を越えてアートに関わることができた驚きと満足感があります。たくさんの助言を頂いた周囲の方々にも本当に感謝しています。

<講評>
なめらかな動きに惹き付けられた作品である。アルゴリズムをエステティックに置き換えるというのは昔からある手法であるが、この作品では本来スタティックな状態で意味を為すアルゴリズムを動的に変化させることで、印象的な表現に転化した点を評価した。配色とモチーフを洗練させたら、もっと良くなるだろう。

Motion Illusion


「Motion Illusion」

黒川 直之

武蔵野美術大学
造形学部 視覚伝達デザイン学科 4年


<受賞コメント>
今回このような賞をいただき大変嬉しく思います。以前から興味のあった錯視やモアレといった図像をインタラクティブに表現できないかと考え、今回の作品に至りました。
自分自身では作品全体のまとまりが欠けているように思うのが多少心残りな所ですが、今の自分と今の作品を構成するための過程として、とても大切な作品となっています。

<講評>
錯視がテーマの作品は古来多数あるが、この作品はインタラクティブ性に加えデザインが美しい。子供の頃から見慣れている錯視のパターンも、このように美しい動きの中でプレゼンテーションされると、また新たな印象が得られることに気付かされた。アイデアはシンプルであるが、それが逆に作者の表現したいことをストレートに表している。

My Place in Japan


「My Place in Japan」

Daisy Church

南カリフォルニア大学 映画テレビジョン学科 1年


<受賞コメント>
"Thank you very much for this award. This project was the result of a collaboration between the University of Southern California's School of Cinema-Television and Tokyo University of Technology’s School of Media Science. I would like to take this chance to thank both institutions and their coordinators, Richard Weinberg and Mitsuru Kaneko, for giving me the chance and opportunity to make this piece. This opportunity was an incredible chance for me to learn Flash, implement my animation within an interactive environment, and collaborate with the students at TUT.
I hope that my animation and artwork about my stay in Japan is both informative and entertaining, and helps further the collaborative efforts between international students. Thank you again very much for granting me this award and recognizing my artwork."

<日本語訳>
今回このような賞をいただけて大変光栄です。このプロジェクトは南カリフォルニア大学映画テレビジョン学科と東京工科大学メディア学部のコラボレーションによるものです。このような機会を与えてくださった両大学、ならびにコーディネーターであるリチャードワインバーグ教授・金子満教授に感謝します。今回は、Flashを学び、私のアニメーションをインタラクティブな環境で動かしたり、東京工科大学の学生とコラボレーションする絶好の機会でした。
日本での滞在を題材にした私のアニメーションと絵が、情報を伝える事とエンターテイメント性の両方を持ち、国際的な学生間のコラボレーションの手助けになることを望みます。私の作品を認め、この賞を与えて下さったことに再度お礼を申し上げます。


<講評>
留学生の目から見た異文化への眼差しを素直に楽しめる作品である。スケッチブックにさっと描くように、マルチメディア表現をしている点を評価。この手書き風のイラストもさることながら、所々に挿入された線画のアニメーションがいい味を出している。コンテンツをもっと充実させたものが観たい。

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