CG-ARTS教育リポート  日本と世界のCG教育のいまが見える  求める人材やキャリアパス、仕事内容の紹介、教育現場の最前線など。

クリエイティブな仕事の博覧会として毎年開催されているクリ博。今年も3月22日に55社3000名の学生の皆さまが参加されました。その様子をお伝えするとともに、出展されていた企業に採用動向についてお伺いしてみました。

NHN PlayArt株式会社
アートディレクター 竹内晃朗氏／アートディレクター　本多誠氏

ー 今回の出展のきっかけや目的は？

新卒の獲得を目的として毎年参加しています。

ー 今回の募集職種は？

細かい職種は決めていませんが、ゲームグラフィックデザイナーとして募集しています。デザイン力はもちろんですが、将来的にアートディレクターの素養がある方を探しています。

ー どんな人材を望んでいますか？

大前提として、ゲームを作りたいと強く思う方を求めています。1プロジェクトの制作人数が少数なので、デザイナーには、キャラクター・背景・UI、場合によっては3DCGなどいろいろなものに興味を持ってくれる人がいいですね。3DCGデザイナーはまだ全体として多くはないのですが、この2・3年で増えてきていますし、今後スマートフォンでリッチな表現を求められるゲームが増えていくこともあるかと思うので、今後もその傾向がつづくかと思います。今回のクリ博を通じて、もう少しポートフォリオを磨いてくれれば可能性があるかなと思う学生さんがいたので、手応えを感じています。

 

株式会社オー・エル・エム・デジタル
プロデューサー 近藤潤氏／プロダクションマネージャー 内山幹氏

ー 今回の出展のきっかけや目的は？

過去2回ほど出展しましたが、新卒採用の一環として今回も出展しています。以前はオー・エル・エム・デジタルというCG映像制作会社として出展していましたが、今回はオー・エル・エム グループとして出展することになりました。そのため会社説明では、各社・各部門の細かい内容よりも、グループとしてどんな取り組みをしているかという大枠を理解してもらえるようにしています。

ー 今回の募集職種は？

新卒採用に関しては、オー・エル・エム グループのホームページに記載している情報と基本的に同じですが、特徴的なのはオー・エル・エムの「デジタル作画」かと思います。特にこれから力をいれていく職種だと考えています。

ー どんな人材を望んでいますか？

スキル面では部門ごとにそれぞれの違いがありますが、今回のグループ参加の観点からマインド面を大切にしたいと考えています。オー・エル・エムのグループとしてどんな目標をもっていて、どんな取り組みをしているのか、を理解してもらい、その上で、同じ目標や価値観を共有してもらえるか、という点を大切にしたいと考えています。オー・エル・エム・デジタルでは実写VFXやフルCG作品も手掛けていますが、グループとしては、特にアニメとCGの連携が深い、という点も理解してもらえると良いと思います。

 

グリー株式会社
シニアマネージャー 今井仁氏

ー 今回の出展のきっかけや目的を教えてください。

2017年度新卒採用における、クリエイター人材の採用が目的です。クリ博は、名前の通りクリエイターを志す学生が多く参加する大規模イベントであり、ものづくりが大好きな学生とたくさんお話しできる貴重な場であるため、今回出展させていただきました。一口にクリエイターといっても、エンジニア、デザイナー、プランナーなどその職種はさまざまです。例年、特にゲーム作りが大好きなデザイナー/アーティスト志望の学生とお話しさせていただく機会が多いので、今回も説明内容をデザイナー/アーティスト向けに特化し当日プレゼンを学生向けに実施しました。

ー 今回の募集職種の傾向や特徴を教えてください。

グリーは、ゲーム作りに必要とされる主な職種で人材募集をしていますが、クリ博ではデザイナー/アーティスト人材募集強化を狙い出展・プレゼン内容を構成しました。3Dアーティスト採用を初めて新卒でも行うことにしたのが今年の特徴です。過去もグリーでは3Dゲームを内製していましたが、現在は3Dゲームに加え、VRコンテンツも内製しており、3Dアーティストの需要が高まっています。グリー在籍中の3Dアーティストは、有名タイトルにリードクラスで関わっていたメンバーが多く、メンターに充てることもできるので、新卒の3Dアーティスト採用ではポテンシャルで採用することも考えています。

ー  どんな人材を希望されているかを教えてください。

ゲーム事業においては、三度の飯よりゲーム作りが好き、という方を採用します。デザイナー/アーティストについては、描いた絵がゲームの中でより魅力的に動き、お客さまにより楽しんでもらえるゲームにするには、敵はどう襲ってくるのがよいか、キャラクターはどう動くのがよいか、データをどう持つとグラフィックがより綺麗に表示されるのか、など、絵を描く、を超えて、広くゲーム作りを深く考えられる方を求めています。