中京大学がCG検定に取り組んだのは、1990年の試行試験から。当時は情報科学部情報科学科の学生ら30〜40人と一緒に受験に挑戦したと語る宮崎教授。
当時の中京大学では、CGを特に情報科学科で取り扱っていたわけではなかったが、意欲的な生徒を中心に土曜日などを使って試験のための講習などを行ったと話す。この検定をきっかけに学生の学習意欲も高まったし、CGというものが新しい技術だったので、学生たちのモチベーションも高かったと当時を振り返る。
その後、2000年の4月には、新設のメディア科学科が誕生しCGや映像にも取り組みを広げていった。CGや映像、デザインというとどうしてもアート志向の学生も多くなり、学習の方向性が技術とアートに二極化してしまった。また、表現という分野では美大などに引けを取り、就職先も限定されてしまう。これを考慮し、2005年からは、現在の情報メディア工学科という名称となり、技術を基盤として表現し、コンテンツを作り出すという教育を行っているという。
「技術の知識をしっかり持ち、なおかつ見栄えのよいものがつくれる、そんな風に表現できることを武器にした技術者になってもらいたいと思っています。」と宮崎教授は語る。 |