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基礎知識があるとないとでは、実習の理解速度が違う 大竹広志さん


はじめて3次元CG(3DCG)で制作した静止画作品『ビッグリンゴ・ノリユキ』で、第15回学生CGコンテスト静止画部門 エンターテインメント賞を受賞した大竹さん。CG検定2・3級(現在のCGクリエイター・CGエンジニア検定エキスパート・ベーシックに相当)と画像処理検定3級(現在の画像処理エンジニア検定ベーシック)を取得している。 CGをはじめるきっかけとして受験した検定が、どのように作品制作に活かされているかをお伺いした。


  
受賞作品『ビッグリンゴ・ノリユキ』はどのような作品ですか

『ビッグリンゴ・ノリユキ』は、はじめて3DCGで制作した作品です。この作品のノリユキくんは、母の実家でリンゴ農園を経営している叔父がモデルです。魅力的なキャラクタの表現により、おいしいリンゴをつくるリンゴ農家をクローズアップし、アピールすることをコンセプトとして制作しました。
ラフを書いて構図を決め、MAYAでモデリング、質感、ライティング設定を行ったあとに、素材ごとにレンダリングしてPhotoshopで合成と調整をしています。リアルになり過ぎない温かみのある作品を心がけました。ノリユキくんの表情は、やわらかさがでるように、とくに時間をかけてつくりました。


 

現在はどのような作品を制作していますか

いまは動画作品が中心です。静止画と同様に、人を楽しませることを念頭に置き制作しています。動画の制作は、覚えなければならない知識や作業が増えますので、静止画の比ではなく、とても大変です(笑)。なかでもアニメーション制作は自分が考えていた以上に難しく、ディズニー作品の動きをよく観察したり、自分で何度も動いてポーズを確認して、少しでも質が高まるように研究しています。

 

検定を受験したきっかけを教えてください

大学時代は理系を専攻し、電子情報学科に所属してプログラミングやPC内部のしくみなどをおもに勉強していました。その当時は3DCGではなく、2DのCG作品を趣味で制作しており、Flashを使った簡単なアニメーションにも手を出していました。自分がデザインしたキャラクターを動かすことへの興味や、映画などに使われるリアルな3Dに憧れがあったので、在学中にCG検定の受験を思い立ちました。
検定の勉強は、CG未経験者にはとても難しくて大変でした。CG検定対応テキストと問題集を利用しましたが、問題の内容がまったくわからなかったです(笑)。まずテキストを一読して、正解答を見ながら問題を解き、わからないところが出てきたらテキストで確認して、また問題集を解くという勉強を何度も繰り返しました。このときの勉強はとても大変でしたが、CGが好きでしたので続けることができました。

 

検定の勉強が作品制作に活かされたことはありますか

とてもたくさんあります。3級ではCGの基礎的な内容を一通り習得し、2級では専門的な内容を習得しました。CGの知識を得たことで、CG作品や映画、テレビなどを見たときに、どのようにして作られているのか以前はまったくわからなかったことが論理的に理解できるようになり、一歩前進したように感じました。作品を見て理解できる能力は、自分の作品にも反映されることが多々あると思いますので、非常に重要だと思います。
WAOクリエイティブカレッジに入学するまでは、検定で得たCGの知識はありましたが、CG制作(実習)はまったくの未経験でした。在学生は、美術大学で絵を描いていた方や、CGを専攻している経験者などさまざまでしたが、ほとんどの方は私と同じようにはじめてCG制作を学ぶ初心者でした。私はCG検定での知識の下地があったことで、同じ初心者の方に比べCG制作における技術を習得するペースが速かったように思います。
たとえばPhotoshopでのコンポジット作業では、色調補正や各種フィルタ、マスクを使用した画像合成などの基礎知識があったおかげで、自分が想像する最終イメージを得るまでに、どの機能を使ってどのように操作すればよいかが大まかにでもわかり、作業時間の短縮につながったと思います。
ソフトウェアの操作の習得には、CGの基礎知識や、実作業手順をあらかじめ理解しておくことが大切だと思います。作業はスケジュールに沿って進めますので、どのような作業があり、それを自分ならどのくらいの時間でできるか、判断する基準は自分の知識がベースとなります。学校ではどうしても実習に偏りがちになりますが、最低限の知識があるとないとでは、実習の理解速度が変わってくると思います。

 

受験者にアドバイスをお願いします

私が検定を受験した当時は、テキストに書かれているような内容が実践できる3DCGアプリケーションソフトはとても高価で、テキストと問題集だけで勉強しました。学校に入学し実際に制作をして感じたことは、3DCGの勉強は、テキストや参考書を読むだけでなく実習と組み合わせて勉強したほうが、知識が身につくということです。テキストでの勉強だけでは理解できなかったことでも、実際に作品をつくることで理解が深まります。ぜひ実習とあわせた勉強をおすすめします。また3DCGの制作は、作業工程がいくつも存在します。現在置かれている状況をよく整理して、効率のよい作業を進めなければ、締め切りには間に合いません。私は理系を専攻していたことや、システムエンジニアとしての社会人経験があったおかげで、物事を論理的に考えて最適なスケジュールを計画することに慣れていたこともあり、制作もスムーズに進んだと感じています。

 

今後、どのような作品をつくっていきたいですか

自分の世界観で人を感動させる作品をつくることが最大の目標です。私は作品をつくる際には、人を楽しませることや驚かせることを念頭において制作していますが、まだまだ自分の実力では『人を感動させる』ことはできていません。宮崎駿さんの作品のように、1つひとつの場面でその情景に浸れて、誰もが感動できる作品を作れるようになりたいと思っています。




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