編集委員長インタビュー

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編集委員長 若林 尚樹 教授 (東京工科大学メディア学部 教授)
このテキストはどういう本ですか?

Webサイト制作について、関連する業務も含め、トータルな視点から解説したWebデザインの教科書です。また、「Webデザイナー検定」の主としてエキスパートを受験しようとする学習者のための教材でもあります。このテキストの学習を通じて、自分自身の知識や技能の習得度を把握し、学習や進学・就職活動に活かしていただくことが、このテキストの目的です。


想定されている読者はどのような人達ですか?

Webデザインを専門に学ぶ学校や学科の2年次以上の方々や個人で自学自習をしてみようという方々です。また、企業等の新人教育の教材として使っていただくことも想定しています。


このテキストの構成を簡単に教えてください。

Webサイトの準備、Webサイトの制作、Webサイトの技術、Webサイトの運用、Webサイトの知的財産権の5領域で構成されています。
Webサイトの準備は、Webデザインへのアプローチ、コンセプトメイキング、情報の構造からなります。ここでは、実制作前の準備に関する全般的な知識を解説しています。
Webサイトの制作は、インタフェースとナビゲーションからなります。ここでは、Webサイトの実制作に関する全般的な知識を解説しています。
Webサイトの技術は、動きと音の効果、Webサイトを実現する技術からなります。ここでは、Webサイトの制作や運用に必要な各種技術に関する全般的な知識を解説しています。
Webサイトの知的財産権では、Webサイトの制作時に必要な著作権の知識などについて解説しています。
また、chapterごとに「オーバービュー」と「キーワード」を設けました。「オーバービュー」によって、chapterごとの概要や、テキスト全体のなかでの位置付けが一目でわかるようになっています。また「キーワード」では、chapterごとの学習すべき重要なポイントがまとめられています。


このテキストの特徴はどういったことでしょう?

最初にあげられるのが、Web業界で活躍している専門家の方々に、執筆をお願いしていることです。Webデザインのテクニックやスタイルは、第一線のWebデザイナーがいろいろ工夫し開発したものが、雑誌などで紹介され、それを参考に多くの方々が制作することで進化してきました。そういった第一線の方々の経験や考えを、テキストに反映したいと考え、ご協力いただきました。


このテキストの効果的な使い方を教えてください。

『Webデザイン』は『入門Webデザイン』の上級テキストという位置付けです。Webデザインに関する基礎的な知識や技術について『入門Webデザイン』で学んだ後に、『Webデザイン』でより高度な知識や技術について学ぶことで、効果的な学習ができる構成となっています。
また、制作プロセスを重視しています。テキストの構成自体が制作プロセスに沿っているので、授業でも制作の流れに沿って利用されると使いやすいと思います。たとえば、演習でいろいろと自分の手を動かしてつくってみる。それを講義科目で知識として体系的に学び検証する。それをまた演習で試してみる。こういった、演習と知識の確認の繰り返しが大事だと思います。


実務に携わる方にも役立つものでしょうか?

そうですね。デザイン事務所には、即戦力としてソフトを使いこなすテクニックをもった学生達が入っていく傾向があります。しかし、だんだんと任される仕事の単位が大きくなってくると、テクニックはあっても、広い視野をもったデザインやシステムの設計ができないという問題に直面する場合があります。そういう人達には、このテキストで扱われているコンセプトメイキングや、ユーザインタフェース、バックグラウンド技術などの解説が参考になるのではないかと考えています。


このテキストの制作に込めた思いとは?

Webサイトは、単にかっこよく、きれいにつくればいいというものではなく、コミュニケーションするためのツールである、そういう視点からとらえて欲しいと私たちは考えています。Webサイト制作のプロセスを、始めから終わりまで、この視点でわかりやすく解説していく。テキストブックの一番大きなねらいとして、私たちが考えたことです。


苦労した部分・気を遣った部分はどんなところですか?

執筆していただいた専門家の方々の使われる言葉が、それぞれに食い違うことがよくありました。そういう言葉の意味やニュアンスを確認・整理していく作業は、難しくもあり、また楽しかったところでもあります。私たち自身、このテキストをつくりながら、いろいろな発見がありました。その成果が、このテキストにフィードバックされています。
また、Webは変化のスピードがとても速い世界ですが、そのなかにあっても、できるだけ普遍的な知識、応用のための基礎となる知識を解説するよう、気を配っています。


最後に、このテキストで学ぶ方へのメッセージを。

Webサイト制作は、とても面白いワクワクする分野だと思います。ただし、面白いと感じるだけで終わらせて欲しくはないと思います。さまざまなサービスや機能を、Webサイトのしくみや表現形式の制約のなかでいかに実現していくか。情報を整理し、わかりやすいコミュニケーションツールとしてどのように提供してくか。そういった点まで考慮して、制作していくことが大切だと思います。このテキストは、それらのヒントを得られるようにつくっています。テキストで学んだことを、自分なりのWebサイトづくりに活かしていただけたらと思います。